書道家・河内君平の日記
 
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2013/03/12(火)李完用の書

ボストンでお世話になったAさんから、李完用という人の書作品(軸)の画像が送られてきた。釈文をつけて欲しいという依頼である。

 

賈誼曰。時難得而易失也。學者勉之乎。天命不重。

小藍大雅清覧 一堂李完用 「李完用印」「一堂」

(賈誼が言った。時は得難く失い易いと。学ぶ者は励みなさい。天命は重くないのだから。)

 

賈誼(AD200AD168)は前漢の政治家・文人。賈生、賈太傅と称される。文帝に仕え種々の改革を図ったが、保守派に阻まれて左遷された。辞賦に優れ議論文に秀で、「弔屈原賦」「過秦論」「治安策」などの政論が有名。著に『新書』がある。

 

李完用(イ・ワニョン、り・かんよう、1856- 1926212日)は、李氏朝鮮末期の政治家で、日本による韓国併合に大きな働きをした人物。字は敬徳(キョンドク、경덕)、号は一堂(イルダン、일당)、本貫は牛峰李氏。――フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/03/01 16:42 UTC )

 

李完用:朝鮮の政治家。牛峰生。字は敬徳、一堂と号する。駐米韓国参賛官となり、のち駐米代理公使に赴任した。帰国後、学部大臣を経て親日内閣の総理大臣に至り、日韓併合条約に署名。併合後伯爵を授けられ、のち侯爵となる。漢学を能くし、書も巧みであった。1926(昭和元年)歿、68才。 ――思文閣・美術人名事典

 

この書は、小藍という方に贈ったもので、半切大の紙に二行の行草体で書いている。字の大小、線の細太・潤渇が、非常にはっきりしていて、メリハリが効いている。上述した略歴のように、前漢の賈誼が政治家・文人であり、李完用自身も政治家・文人であったことから、李完用は賈誼を自身に重ね合わせていたのではないかと推測する。

【2013.03.13 Wednesday 12:20】 author : kunpei
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