8月5日(水)ボストン美術館調査1日目
ボストン晴れ。なかなか時差が抜けない。昨日移動の機内で眠ったせいか、4時間ほどの睡眠である。今日は10時半からボストン美術館で調査した。従来の西側の入口が工事中で、ぐるりと回ってStuff and Volunteerから入る。お世話になったのは昨年と同じくエレン・タカタ女史。アン・ニシムラ・モースさんも盛昊氏も居ないので残念だった。みな日本へ行っているという。巻物を中心に、以下の「日本書跡」7件を調査した。
廣弘明集巻18/平安末期12c(紺紙金銀字)
大虚空蔵菩薩念誦経巻/平安末期12c(紺紙金字/「神護寺」印)
大般若経巻538/平安末期12c(紺紙金銀字)
弥勒如来図像額/鎌倉13c(草稿/書き直し要求/「高山寺」印)
諸尊図像集巻/鎌倉(「高山寺」印)
春日鹿曼荼羅図額/南北朝14c(賛あり)
地獄草紙断簡巻/平安末期12c(3通極札あり)
3時半に調査を終え、館内の展示を参観する。日本の部屋は1930年代の絵画が並んでいた。中国の部屋は陳列なし。4時半の約束だったが、別の入口でお互いが待っていたため、ようやく5時過ぎになって、友人のMass Art(Massachusetts College of Art and Design)のShou-Chih Yan(厳守智)副教授と再会する。明清文人研究会編『徐文長』白帝社刊の参考文献の中に、彼のイェール大学での博士論文を収録したので、お土産として献本する。ご本人から終身教授の資格を得たとの嬉しい報告を聞く。夕食は、プルデンシャルタワー最上階にあるTop of the Hubで夜景を見ながら楽しんだ。JAZZ演奏が始まったので8時半過ぎに退席する。アップルの新しいお店を覗き、コープリー駅で再会を期す。